うちの教室にはコンクールを沢山受ける子もいますが、趣味として程よい距離でピアノを続ける子も多く在籍しています。
そんな生徒の一人(小学4年生)が最近ソナチネを弾き始めました。
ソナチネとは、ソナタ形式という形で作曲された多楽章による作品です。大体3楽章からできていますが楽譜上には言葉で「1楽章」「2楽章」とは書かれていません。
各楽章の見極めと言えば、「すこし1マス下げたよー!」とでも言わんばかりの出だしと速度記号を表す楽語だけが目印です。(写真左は1楽章の出だし。右は2,3楽章がいっしょに写っています。)
皆さんも、クラシック音楽のコンサートに出向き交響曲やピアノソナタの楽章間で拍手をして赤っ恥をかいた経験があられるのではないでしょうか。
しーんとした楽章間には、聴衆の咳ばらいや演者の譜めくりする音のみが聴こえ、なんとも表現しづらい空気が漂います。
終楽章の演奏が終わった瞬間、大きな拍手と共に演者が椅子から立ち上がりお辞儀をして拍手に応えるのです。
私も、幼い頃にコンサートを聴きに行き、楽章間で拍手をしかけたことがります。母に違うよ!というジェスチャーをされてなんてことをしてしまったのだろう・・・( ;∀;)と冷や汗がでたのを覚えています。
要するに、ソナタ形式で書かれるような大きな作品は、終楽章までの曲間を含めた時間全てが音楽なのだということですが、そんなこと幼い子供には言ってもわかりませんよね(笑)
話は戻りますが、私の生徒がソナチネ1楽章を練習するようになって2回目のレッスン時につぶやいた一言。
「これから2楽章や3楽章が待っているんですよね、大変だなぁ。ソナチネでこれだけ大変なのだからソナタはもっと大変だなぁ。。。」
ですって!(笑)
生徒の素直なつぶやきに微笑むとともに頭の中にソナタを弾く!という課題があることに驚いたのでした。